映画『オッペンハイマー』の日本公開日はいつ？上映できないのは本当？

『オッペンハイマー』はどんな映画？基本情報を紹介

2023年の夏、ユニバーサル・スタジオが大々的にプロモーションを行っている、クリストファー・ノーランが監督する3時間の大作『Oppenheimer』（オッペンハイマー）です。

『ダークナイト』や『インセプション』といった作品で知られるノーラン監督の手腕が光るこの映画は、全米公開からわずか3週間で7億ドル（約1000億円、1ドル＝145円換算）の世界興行収入を突破しました。

この数字は、第二次世界大戦を背景に描かれた歴史的な映画としても、実在の人物に焦点を当てた伝記映画としても、まさに記録的なものと言えます。映像技術の高度さや豪華なキャスト陣の演技力も話題で、オスカー候補としても高く評価されています。これまでに5億ドルを超えた伝記映画は、「ボヘミアン・ラプソディ」「パッション」「アメリカン・スナイパー」の3本しかありませんでした。

ロバート・オッペンハイマーってどんな人？

ロバート・オッペンハイマー（1904-1967）は「原発の父」として知られるアメリカの物理学者です。小さい頃から早熟で、数学や18世紀の詩、外国語などに興味を持ち、ハーバード大学に入学、その後はケンブリッチ大学に留学します。物理学や化学を専攻し、デンマークの物理学者であるニールス・ボーアと出会い物理学を極めるようになりました。原子爆弾の制作を指導し広島・長崎に原爆が投下された際は大いに賞賛されたそうですが、現状を目の当たりにすると罪滅ぼしのために核兵器撲滅を訴える活動を行うようになります。晩年はソ連のスパイ容疑をかけられ、62歳の時に病気で死去しました。

『オッペンハイマー』映画の原作

映画『Oppenheimer（オッペンハイマー）』は、カイ・バード＆マーティン・J・シャーウィン共著によるノンフィクション本「American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer」を元に制作されています。カイ・バードは2005年のピューリッツァー賞を受賞したアメリカの作家で、広島と長崎の原爆投下やアメリカと中東の政治に精通していることでも知られています。本作は「オッペンハイマーの盛衰を見事に描いている」と高い評価を得ました。

『オッペンハイマー』映画のあらすじ

1954年、冷戦の緊張が高まる中、核兵器技術の機密情報漏洩を疑われたロバート・オッペンハイマーが公聴会で追及される。彼の物語は、ハーバード大学卒業後、ケンブリッジ大学からゲッティンゲン大学へ留学し、理論物理学者としてのキャリアをスタートさせた経歴から始まります。博士号取得後、アメリカに戻り、原爆開発の可能性を感じ、マンハッタン計画のリーダーに選ばれる。彼はロスアラモス国立研究所を設立し、優秀な科学者たちと共に原爆の開発を進めました。原爆の成功により、日本の降伏と第二次世界大戦の終結に寄与しましたが、その後は核兵器の利用と拡散に深い不安を抱きます。ソ連の核実験成功後、水爆開発に反対し、国際的な核兵器管理機関の設立を提案するも、大統領に無視されました。その行動が核兵器推進派の科学者や政治家との対立に繋がり、彼のその後の人生を暗転させていきます。

『オッペンハイマー』映画のキャスト

J・ロバート・オッペンハイマー役 - キリアン・マーフィー

ノーラン監督の新作映画では、アイルランド出身の俳優キリアン・マーフィーがロバート・オッペンハイマー役に選ばれました。

キリアン・マーフィーは1976年5月25日生まれの俳優で、ダニー・ボイル監督の『28日後...』（2002年）で主演を務め、また、英BBCドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』でトーマス・シェルビー役として広く知られています。

ノーラン監督の作品では、彼は「ダークナイト」3部作でスケアクロウ役として登場し、さらに『インセプション』（2010年）と『ダンケルク』（2017年）にも出演しました。

キャサリン・“キティ”・オッペンハイマー役 - エミリー・ブラント

"キティ"、つまりキャサリン・オッペンハイマーは、生物学者で植物学者として知られ、J・ロバート・オッペンハイマーの妻としても有名です。彼女は幼少期にドイツから米国に移住し、後にアメリカ共産党に加入しました。キャサリンはまた、夫であるオッペンハイマーの実験助手としても働いていました。

この役を演じるのは、1983年2月23日に生まれ、イギリス出身のエミリー・ブラントです。彼女は映画『プラダを着た悪魔』（2006年）で注目を浴び、近年では話題作『クワイエット・プレイス』（2018年）で主演を務めるなど、幅広い役柄を演じています。この作品がクリストファー・ノーラン監督の作品への初出演となります。

レズリー・グローヴス役 - マット・デイモン

レズリー・グローヴスは、アメリカ陸軍の軍人で、「マンハッタン計画」と呼ばれる原爆開発プロジェクトの主導者の一人でした。彼は日本への原爆投下を推進し、虚偽の報告書を作成して大統領に投下を承認させたことから、原爆投下の主要な責任者とされています。

この役を演じるのは、1970年10月8日生まれのアメリカ出身のマット・デイモンです。彼は自身が脚本も手がけた主演映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』（1997年）で注目され、また、「オーシャンズ」シリーズや「ボーン」シリーズなど、多くの人気作品に出演してきました。

過去には、2014年公開のクリストファー・ノーラン監督作品『インターステラー』でマン博士役としても出演しており、その演技力が高く評価されました。

ルイス・ストローズ役- ロバート・ダウニー・Jr.

ルイス・ストローズは、戦後のアメリカ原子力委員会のメンバーで、アメリカの原子力政策と核兵器開発における主要な人物でした。彼はより強力な核融合エネルギーを活用した水素爆弾の製造を積極的に推進し、水爆に反対したオッペンハイマーを委員会から排除するなど、アメリカの歴史においては論争的な存在と見なされています。

この役を演じるのは、1965年4月4日生まれのアメリカ出身のロバート・ダウニー・Jr.です。彼は映画『アイアンマン』（2008年）など、マーベルのMCU作品でトニー・スターク役として世界的に有名です。クリストファー・ノーラン監督の作品への出演は、今回が初めてのことです。

ジーン・タットロック役 - フローレンス・ピュー

ジーン・タットロックは、オッペンハイマーの大学時代の恋人として知られ、彼が「マンハッタン計画」に取り組んでいた時期にも不倫関係にあったとの説が存在します。ジーン・タットロックの関係と、彼女がアメリカ共産党員であったことから、FBIの監視対象となりました。

この役を演じるのは、1996年1月3日生まれのイギリス出身のフローレンス・ピューです。彼女は映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』（2019年）でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたことで知られており、また、『ミッドサマー』（2019年）の主演でも注目を集めました。今回のクリストファー・ノーラン監督作品が彼女のノーラン作品初出演となります。

『オッペンハイマー』映画の日本での公開日は？国民の意見がどう？

『オッペンハイマー』は評論家からも大絶賛を浴び、アカデミー賞ノミネートが確実視されています。しかし、本国での公開から1ヶ月以上が経過しても、『オッペンハイマー』の日本での公開日は未だに発表されていない状態です。

さらに残念なことに、日本在住のSNSユーザーたちの中には、「アメリカ人の原爆への理解は浅薄だ」とか「原爆の父に関する映画が大ヒットすることが信じられない」といった意見が広がっています。また、「広島・長崎の被害を描かない原爆映画には意味があるのか」といった意見も浮上しています。

この映画はまだ日本で公開されていないため、多くの人が作品を観ていないまま、二次情報を元に意見を述べ、予想に基づいて発言している可能性が高いです。この状況が続く限り、作品が公開されても映画館に足を運ぶ意欲が減少する可能性があり、これは非常に残念なことです。少なくとも、作品を実際に観てから問題意識を持ち、議論し、批評することが望まれます。

『オッペンハイマー』映画の配信サービス情報！ノーラン監督の映画をオフラインで見るには？

残念ながら、今まで『オッペンハイマー』映画が配信されるサービスがありません。将来配信されるかもしれないので、一緒に待ちましょう。

現在『オッペンハイマー』のネット配信がありませんが、ノーランが監督する『インターステラー』や『TENET テネット』などが配信されるサービスがあります！以下ノーランが監督する近年5本映画の配信情報をまとめました。

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まとめ

本記事はノーラン監督の映画『オッペンハイマー』の基本情報と日本での公開情報をまとめました。残念ながら、2023年9月現在、『オッペンハイマー』は日本での公開日が未定で、上映できない可能性も低くありません。映画館で『オッペンハイマー』を見えないですが、将来ネット配信される可能性が高いと思います。本記事ではノーランが監督する他の映画のネット配信情報もまとめました。以前見逃した方は本記事を参考にして視聴できます。さらに、映画をダウンロードしてオフラインで視聴したい方は、AmazonプライムやU-NEXT、NETFLIXなど1000+サイトに対応するStreamFabダウンローダーをおすすめです。